第51回脈管学会総会

第51 回日本脈管学会総会開催にあたって
会 長 笹嶋 唯博

 第51回日本脈管学会総会を旭川市で開催できますことを大変光栄に存じます。私は1977年旭川医大第一外科に赴任後,直ちに本会に入会し,翌年第19回総会(三枝正裕会頭)で初めて発表させていただきました。それ以来,これまで32回参加させていただきました。その間,私共の教室からの発表数は160題になっています。1980年代は本学会の全盛期で,参加者は3000人を数えましたが,以後専門医制度の確立と相俟って参加数は漸減しましたが,それでも特異な学際的集会としての意義を感じて参加される先生はなお1000名を数えます。今回は,例年の倍におよぶ400題の一般演題申し込みをいただき,会場の調整にうれしい悲鳴を上げました。諸先生のご支援に深謝申し上げます。同時に発表時間の制限が不可壁となり遠路ご参加をいただきながら十分な発表時間を確保できない状況となりましたことをお詫び申し上げます。
 本会の特別企画は,海外招待講演として,Helsinki大学Lepäntalo教授(血管外科),Washington大学Clowes教授(血管外科),Perugia大学(Italy)Cao教授(血管外科),Lenox Hill病院(NY)Iyer教授(循環器内科)をお招きし,血管内治療と手術,内膜肥厚,ステントグラフト,およびカテーテル治療の米国の現況などにつきご講演をいただきます。国内では西丸記念講演として熊本大学小川久雄教授によるスタチン治療のupdateをはじめ,教育講演5,招請講演2,さらにシンポジウム5,パネルディスカッション4に対しては,特別講演が基調講演となるように企画いたしました。また近年のアジア諸国との学術交流の深まりを踏まえて,本会においてもアジア諸国を中心とするインターナショナルセッションを設け,Hong Kong大学Cheng教授,国立台湾大学Wang SS教授,中国第4軍医大学(西安)Wang L教授,Mahidol大学(Thailand)Jirasiritham教授,BSM医科大学(Dhaka)Choudhury先生,Sunway病院(Malaysia)Leong先生,Samsung病院Kim YW教授,Sungkyunkwan大学Kim D教授,Catholic医科大学Park教授,Yeungnam大学Suh教授(大学),Kazakh心臓科学研究所(Kazakhstan)Akanov先生など,諸先生のご参加ご支援をいただきました。各国における脈管学のトピックスを中心にご発表いただきます。
 秋は北海道の食を楽しむ今ひとつの季節です。旭川郊外はすでに紅葉が終わり晩秋の北海道ですが,景色は特徴があります。旭山動物園は夏期の部の最終週として開園しています。どうぞ皆様旭川にご来駕いただき,脈管学会をご支援いただくとともに晩秋の旭川をお楽しみいただければ幸いです。

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