理事長挨拶

理事長就任にあたって

2025年10月に東京で開催された第66回日本脈管学会総会における理事会にて第6代代表理事を拝命いたしました、国際医療福祉大学血管外科・三田病院の重松邦広です。学会設立以来先輩諸氏、理事長制となってから矢崎義雄先生、重松宏先生、宮田哲郎先生、東信良先生、古森公浩先生が理事長としてご尽力なさり発展させてきた伝統ある日本脈管学会の理事長に就任することは、大変光栄であるとともに、その重責に身の引き締まる思いであります。本学会をさらに発展させるために、会員の先生方の引き続いての強いご支援が不可欠で、今後とも何卒よろしくお願いいたします。
 
 日本脈管学会は1960年に設立されたわが国で最初の脈管学に関する学会です。本学会の役割は、脈管学にかかわる様々な分野の最先端研究を統合し発展させることがその基本にあります。65年に及ぶ長い歴史の中で血管外科、心臓血管外科、循環器内科、放射線科、形成外科、皮膚科、脳神経外科、病理学、生理学、解剖学、薬理学、医用工学にわたる多くの臨床医と基礎医学者が日本脈管学会において、垣根を取り払い脈管学に関して意見交換し知識を共有してきました。このように本学会は、横断的な学会として、設立以来本邦における脈管学の進歩に大きく貢献してまいりました。脈管疾患に対する適切な対応が、健康寿命の延長にも必要であり、その観点からも本学会を中心として各学会との協力をもって、脈管疾患に対する脅威に立ち向かうことが望まれます。横断的・統合学会としての日本脈管学会の責務は今後もますます高まるものと考えられます。
 本学会は、上記のような責務を継続して果たしていくために、様々な働きを行ってきております。今後の本邦における脈管学を背負っていく若手研究者に対して各学術総会における優秀演題の表彰Japanese College of Angiology Award(JCAA)に加えて、2022度からは若手研究者を表彰する目的の“高安右人賞”が設立され、学会を挙げて若手研究者の育成を進めております。また2009年に日本脈管学会認定専門医制度を創設し、本邦における脈管疾患に対する診断治療に精通する若手医師の育成にも努めております。今後、本邦における脈管疾患の克服を目指して、会員の先生方にもぜひ若手医師の育成にもご協力いただきたいと思います。

 本学会の設立当時からの横断的な学会としての優れた面を踏襲し、基礎系・臨床系の両方の研究者が一同に会して脈管疾患克服のための発展に寄与できるような学会へと益々発展するように微力ながら取り組んでいく所存です。
会員の皆様のますますのご支援・ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。
 
2025年10月吉日
 
 
 

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